タリンの初夏は、エストニアンICTウィークのシーズン!

6月に入り、タリンもどんどん暖かくなってきていますが、ついこの前、6月3日に5月末からタリンで行われていた「Estonian ICT Week」 が終了しました。

全てのイベントは英語で行われるので、私も夫と二人でオープニングイベントだけ見に行ってみました。

ICTを公共サービスにどんどん取り入れるエストニア

ITの国として、日本でも報道が増えているエストニア。

こちらではITという表現はあまり見かけず、代わりに”ICT”という表現が使われています。

ICTとは、Information and Communication Technology(インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー)の略で、日本ではすでに一般的となったITの概念をさらに一歩進め、IT=情報技術に通信コミュニケーションの重要性を加味した言葉です。

ICTは、ITとほぼ同義語ですが、情報通信技術のコミュニケーション性を強調していて、ネットワーク通信による情報・知識の共有を念頭に置いた表現となっています。日本ではITという言葉が普及しましたが、国際的にはICTという呼称のほうが一般的です。

ネットワークを利用した多様なコミュニケーションが行われている現在、ITと比べ、ICTは今後日本が目指す情報化社会に、よりいっそう合った的確な表現であると言えます。総務省の「IT政策大綱」が2004年から「ICT政策大綱」に名称を変更するなど、日本でも徐々にITからICTへと、移行する動きが出ています。

引用:OCNインターネット用語辞典

これだけ見ても、なんだかイメージしづらいですが、例えば日本では、ICTを活用したサービスとしては、医療現場で患者の情報を関係医療職種と家族、本人が共有し、質問や情報の共有をオンラインでできるサービスや、遠隔で医療専門職が予防医療の相談に乗るサービス等が作られています。

この、「テクノロジーを使って、コミュニケーションや情報共有をより行いやすくする」サービスの開発がエストニアでは活発に行われており、政府のサービスにもどんどん取り入れられ「E-Esutonia」と呼ばれています。

本当にいろんな生活の場面でテクノロジーが活用されているのですが、一例としては以下のようなサービスがあります。

・ 住民として登録されるとIDカードが発行され、自宅PCで読み取ることで、会社登記等が自宅から簡単にペーパレスで可能。

・ 公立学校、公立図書館などのプリントアウトサービスは、自宅のPCからクラウドにデータを送って、オンラインで決済して行う。USB等を持ち込んだり、コインで支払う必要がない。

・病歴や薬のアレルギーは医療機関間でIDカードと連結されて共有され、初めて受診する場合でも医療従事者が上記の情報を把握している。

もちろん民間のICTを活用したサービスもどんどん開発されており、特に政府はエストニア発のスタートアップがこのあたりを担っていくことに大きな期待を寄せているようです。

ICT先進国エストニアのICTの祭典「Estonian ICT week」

さて、そんなエストニアの首都タリンで行われたこのイベント「Estonian ICT week」は、ICTに関するいろいろなイベントが連続して行われる1週間です。

イベントの形態は、ICTについてのカンファレンス、ICT分野で活躍している人のプレゼンテーション、ICTに興味がある人が集うパーティ等々多様であり、また、「ICTと政府」、「ICTとスタートアップ」、「ICTと法制度」等、テーマも本当に様々です。

そんな中、私たちはGarage48というスタートアップ向けのコワーキングスペースで行われるイベント、「VUNK’16 Program Launch + Talk on Mobile Disruption」に参加してきました。

内容は2名のスピーカーのプレゼンテーション、そして今年度Garage48で行われるハッカソンについての説明会でした。

プレゼンテーションのテーマはこんな感じです。

– “Mobile disruption & future trends”  Karen K Burns (Head of Business Development @ Mooncascade)
– “Garage48 – what is this?”  Maarika Susi (VUNK Garage48 Telecom co-organizer)

個人的に、このコワーキングスペース「Garage48」に興味があったので、とても面白かったです。

エストニアのスタートアップが生まれる場所「Garage 48」とは

Garage 48はスタートアップが生まれる場所として作られたNPO運営のコワーキングスペースです。

とはいっても、デスクと住所貸します~みたいな感じではなく、メンターを得られたり、ハッカソンが行われたり、スタートアップを育てていこう!という気概にあふれた場所です。

外観はこんな感じ。エストニア政府も支援していて、政府関係者も訪れるそうです。

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中に入ると、ここをオフィスとして使っている、または使っていたスタートアップ各社のロゴが並べられています。

以前ブログに書いたタクシー配車アプリ「Taxify」も、ここ出身の会社のようですね。もうこのアプリは国際的に展開し始めています。なんと遠くはメキシコでもサービス開始という・・・。

写真上部のSTARTUPというのが、赤いバツで消されてますが、写真で切れてしまっている上のところに「マフィア」って書いてあるんですよ。

エストニアでは、スタートアップを作って、ヨーロッパにどんどんパワフルに展開して行く創業者たちのことを「エストニアンマフィア」と呼ぶらしいです(良い意味です)。

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その近くには、創業者たちの写真が並んでいます。

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フィンガーフードやドリンクも提供されて、和やかな感じ。

DJが音楽をプレイしていて、なんというかすごく若い雰囲気です。

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エストニア人はけっこう無口でシャイだそうで、他の国のイベントに比べると、わりと身内で話している人が多く、質問タイムもかなり静かでした。

この気質、日本人にちょっと似てますね。

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プレゼンテーションではGarage48の役割、そして今年度のハッカソンへの参加について説明がありました。

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Garage48については、また別のポストで詳しく書きたいと思いますが、日本にいた時の職場がかなりコンサバティブな雰囲気だったので、この誰もスーツ着てない、リラックスした感じの雰囲気はとても新鮮で、面白かったです。

夫はずっとこっち系の分野で働いているので、慣れた感じでしたが・・・。

すべてが英語で行われ、参加者も主催者も非常に流暢に英語を話すので、外国人も問題なく参加できるエストニアンICTウィーク。

来年のこの時期にタリンに来る予定の方でICTに興味のある方には、参加してみると興味深い体験になるかと思います。

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