エストニアの一時居住許可申請をしてきました

 

エストニアに到着して約1か月。やっと一時居住許可(temporary residence permit)の申請を済ませてきました。

この申請が通れば、1年~5年の滞在が認められます。その後も住み続ける場合は、再度更新の申請が必要になります。今回は初回の申請なので、おそらく1年の許可しか出ないものと思われます。

同じ一時居住許可申請でも、夫はEUの市民権をもっているので、5年の滞在許可が最初から出ていて、羨ましい・・・。もっとも彼が日本で居住許可を取った時は、やはり最初は1年の許可しか下りなかったのでお互い様ではあるのですが。

一時居住許可の審査には最長3カ月かかるとのことですが、なるべく早く滞在許可がおりてくれると良いなと思っているところです。

EU市民の家族を対象とした一時居住許可について

一時居住許可の対象には、就学やエストニアでの雇用、エストニアでの起業等、様々なケースがあるのですが、今回私が申請したのは「EU市民の家族を対象とした一時居住許可」です。

私の夫はエストニア国籍を持っていませんが、EU加盟国の国籍を持っているため、このビザの取得が私の滞在許可を得るには一番シンプルでした。

国際結婚の場合、当然のようにパートナーが滞在している国の居住許可が出るイメージを持たれることが多いです。しかし実際は、EU圏の場合、EU市民の扶養のもと一緒に住まなければいけない明確な理由が家族の側にない場合は、EU市民の側に経済状況、雇用状況などについて何らかの条件が課されます。(扶養が必要な明確な理由とは、例えばEU市民の家族が、高齢の親、介護が必要な病気や妊娠中の配偶者、幼い子供等の場合)

その条件の厳しさは国によって異なるのですが、エストニアについては以前の記事でふれたように、EU市民の側が資産を十分もっていることを示す、あるいは、何らかの形でエストニアで就労・就学をしていることを示すこと、また国民健康保険への加入等が条件となっています。

そのため、まず、夫の側のエストニアでの住民登録・国民健康保険の登録等を全て終わらせてから私の手続きを開始する必要があり、やっと5月末に自分の側の申請に手を付けることができました。

審査に最大3カ月かかるとのことなので、残りの私の滞在許可期限が2か月なのが気になるところではありましたが、問い合わせてみたところ、審査が終わる前に滞在リミットが来てしまっても、審査結果が出るまでは滞在期間を延ばしてくれるとのことでした。これで安心して審査結果を待つことができます。

一時居住許可申請に必要な書類について

婚姻関係に基づく一時居住許可申請に必要な書類は、申請用紙、婚姻関係を証明する公文書、顔写真、申請料支払い証明となります(詳細はこちら)。

これに自分のパスポートと、配偶者のパスポートとエストニアIDカードを添えて、エストニア警察国境警備庁のオフィスまで持っていくことになります。

顔写真と申請料の支払い証明が必要書類に含まれていますが、これは事前に用意する必要はありません。申請時にその場で写真撮影と申請料支払いができます。

申請用紙はエストニア警察国境警備局のホームページからダウンロードしたものに記入をするだけですし、用紙には英語も併記されているため簡単に記入できます。

 

と、そんなに苦労なく必要書類を揃えていったのですが、予想外の苦労をしたのが「婚姻証明」です。

これはエストニア警察国境警備庁のホームページには明記されていなかったのですが、問い合わせたところ外国語で書かれている場合、英語・エストニア語・ロシア語への翻訳文と正確な翻訳であるという証明書を必ず添付しなくてはいけません。(原本+翻訳文+翻訳証明書の3つで1セットになります)

日本の場合、「戸籍謄本」が婚姻関係の証明に使われるとのことなので、まず日本の家族に頼んで「戸籍謄本」を送ってもらいました。戸籍謄本の発行は、両親に依頼する場合、委任状が必要ありません。

そして在エストニア日本大使館が翻訳証明書の発行を行っていると大使館ホームページに記載があったため、自分で英訳した翻訳文を添付して、旧市街にある日本大使館に持っていきました。戸籍謄本の翻訳は定型的ですので、テンプレートが簡単に手に入ります。「婚姻日」とか「名前」のような単語を訳すだけです。

しかし、完全に予想外だったのですが、なぜか日本大使館がすんなり翻訳証明を発行してくれなかったのです。

一般的には、日本で翻訳会社に頼んで翻訳し、日本の公証人事務所で翻訳証明をもらってくるケースが多いようなので、大使館に翻訳証明の発行依頼をすること自体がイレギュラーな雰囲気がありました。

もう一点は、私が提出した戸籍謄本に「アポスティーユ」と呼ばれる、正式な公文書であることを証明する外務省発行の証明分がついていなかった点が引っかかったのかなと思います。「アポスティーユ」は大使館の翻訳証明の発行に必須というわけではなく(そもそも外国に向けて日本の公文書を提出する際に必要になることがある書類です)、エストニア警察国境警備庁からは、申請に際し必要がないと言われたため取得しなかったのですが・・・。

この外務省に申請する「アポスティーユ」、海外からの発行依頼はできません。

日本で代理人となって申請を行ってくれる人に、私が委任状を書いて送付し手続きを進めてもらう必要があります。

日本の家族にこの日本大使館の推奨するプロセス(委任状を日本に郵送→アポスティーユ発行→戸籍謄本の翻訳をプロに依頼→公証人による翻訳証明の発行)を一から行ってもらうのも、時間とお金がかかりますし、なにより、公証役場が平日の昼間しか開いていないのに忙しい家族にお願いするのは気が引けます。

海外から申請できないとか、日本に頼める人がいない場合どうするんですかね・・・。

いずれにしても、大使館からは、翻訳証明については「発行できない」とも「こうすれば発行します」とも明確な回答がもらえないまま、暗に大使館を介さず日本で家族に全ての手続をお願いすることを促すような対応でした。

これには、非常に困りました。まさか、こんなところで申請が滞るとは思っておらず・・・。お金と時間をかければ書類がそろうことは分かっているのですが、なぜこんな単純なことにこんなに多くのプロセスとお金が必要なのか。

 

いろいろな手段を検討して悩んだのですが、最終的には、夫の国側(欧州某国)の行政機関がいい仕事してくれました。

オンライン申請で、正式な婚姻証明書を発行・翻訳付きでエストニアまで郵送(無料)してくれるという回答をもらえたのです。夫は自分の国の行政機関の仕事っぷりをあまり信用していないので、今まで日本サイドから書類の準備を進めていたのですが、意外(?)にも、日本よりはるかに便利なサービスを提供していたんですね。

依頼後、あっさり1週間程度で書類が無事到着し、申請書類を全てそろえることができました。

この婚姻証明書、裏に数か国語で翻訳がすでに記載されているので、あらためて翻訳をする必要がないんです。そして、オリジナルの文書(原本)に翻訳が記載されている場合、あらためて翻訳証明取得の必要もありません。いや、本当に便利なサービスでした。

日本でまともに書類を揃えていたら、平日の昼間に家族に仕事を休んで動いてもらわなければいけない上、数週間の時間と、おそらく1~2万円のコストがかかってました・・・。

 

なお、エストニアで日本語の書類に翻訳証明が必要な方、タリンには日本語の翻訳(英語、ロシア語、エストニア語)をして、証明をつけてくれる翻訳事務所がいくつかあります。もし翻訳証明が必要になった際は、大使館ではなく、そちらを訪れた方がスムーズかもしれません。

アメリカ大使館が翻訳事務所の情報をまとめています。ただし、このような翻訳事務所で公文書の翻訳・翻訳証明依頼をする場合は、「アポスティーユ」があることが必須となっていることが多いです。

外国で公文書を提出する際、「アポスティーユ」の添付が必要か否かはケースバイケースで、必ずつけるように明記されている場合もあるのですが、今回のように添付の必要性が明確でない場合もあります。

アポスティーユの発行自体は無料なので、とりあえず取得しておくと無難かもしれません。これまでの経験ですと、必要だったケースが半分くらいでした。

今回書類を揃えていて意外だったのは、夫の側の就労状況等を証明する書類の提出を求められなかったことです。日本で夫の滞在許可申請をした時は、私の在職証明書等を出した記憶があるのですが・・・。

たぶん、ですが、エストニアの場合、夫のエストニアIDカードと、彼のエストニアでの就労・健康保険加入・納税状況が紐づけられていて、書類なしでも確認ができるのだと思います。ペーパレス化が進んでいますね。

「一時居住許可」申請当日の流れ

居住許可を管轄している「エストニア警察国境警備庁」オフィスはタリンの場合2か所にあります。基本的に予約は必要ありません。自宅から近い方に直接行くだけです。

当日はこんな感じでした。

オフィスが開く朝10時に到着。20人くらい人が並んでいるので、私たちも並びます。

先頭までいくと案内の係の人がいて、要件を言うと番号札をくれます。英語が問題なく通じます。

写真を持ってきていない場合は、近くにある写真ブースで写真撮影をします。日本の証明写真マシンみたいな機械です。写真はプリントアウトされず、最初に生年月日を入力するのですが、それと撮影された写真が紐づけられており、書類を提出した際にカウンターで職員の人が写真を検索して、提出した書類に写真データを添付してくれます。はさみ、のり必要なし!

写真を撮り終わったら、カウンターがたくさん並んでいる部屋に行って、自分の番号が電光掲示板に表示されるまで待ちます。私は他に同じタイプの申請をしている人がいなかったのか、5分も待ちませんでした。日本の入国管理局に夫のビザ申請に行った時は6時間以上待ったことを思い出します・・・。

人口規模、申告を行う外国人の人数が違うので単純には比べられませんが、非常にスピーディです。

カウンターで必要書類を全部提出。ここでのやりとりも英語で問題ありません。婚姻証明・パスポート・配偶者のIDカードは、コピーを取ったら返してくれます。

審査官の指示に従って、指紋の登録、書類へのサイン等をします。

全部の書類のチェックが終わったら、申請料を支払います。クレジットカードか現金か選ぶことができます。

これで手続きは終了。審査結果、あるいは追加書類提出の指示はメールで送られてくるそうです。滞在許可が出た場合のIDカードの受け取り場所を、エストニア警察国境警備庁オフィス二か所のうちどちらにするか選んでおしまいです。

全体的にとてもスムーズでストレスなく手続きを終えられました。カード受け取りは朝早く来た方が混んでないわよ~とのお言葉をいただき、帰宅。

このままスムーズに、追加書類の提出指示なしに居住許可が得られるといいです!

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