EUで最も若い首相「ターヴィ・ロイヴァス」が率いる国 エストニア

知名度がそれほど日本では高くないエストニアですが、先進的なITや世界遺産の旧市街以外にも、エストニアには注目すべき点があります。

それは、「国のリーダーである首相がめちゃくちゃ若い」という点。エストニア首相ターヴィ・ロイヴァスは、なんとまだ36歳なんです。

EU最年少の首相がいるエストニア

エストニアには大統領と首相が両方いますが、議会共和政であるエストニアでは、大統領は象徴的な存在であり、首相が実質的なリーダーとなっています。

現在のエストニア首相ターヴィ・ロイヴァスはまだ36歳と非常に若い政治家で、EU加盟国の中で最年少。カナダの若手首相ジャスティン・トルドーが44歳ですから、世界的に見ても若手中の若手です。

日本の首相は60代を中心、時には70代の人もいることを考えると、30代半ばの政治家が首相に選ばれるというエストニアは、日本とはかなり異なることがわかります。

彼は、タルトゥ大学で国際経済とマーケティングを専攻していたそうですが、経歴に前職の記載が見当たらないため、政治分野での彼の最初のキャリアである法務大臣のアドバイザーが卒後の最初の就職先になるのでしょうか・・・。その後、タリンの行政区の首長等を務めた後、最年少で社会政策を担う省庁の大臣として入閣、そして2012年には首相となります。

政策としては、社会政策を担う大臣であったことからか、社会保障税・失業保険の保険料等の引き下げ、児童手当の増額等、社会政策の強化を政府の重要目標としてきているそうです(外務省 エストニア基礎データより)

それにしても、日本では考えられないスピードで、首相までなってますね。エストニアにヨーロッパの他の国から移住してくる人の理由で一番多いのが、(能力があれば)最速で組織の中枢まで行けるという点だと聞いたことがあるので、「下積み」であったり「年功序列」という価値観はあまりエストニアにはないのかもしれません。

なお、世界最先端の電子政府を構築していると言われるエストニアですが、その最高情報責任者(CIO)であるターヴィ・コトカも37歳と非常に若いです。

彼のインタビューが昨年週刊ダイヤモンドに掲載されましたが、比較的最近独立を果たし、今もロシアの脅威がなくなったとは言えないエストニアの国家観「領土という概念から自由になった国家」について述べており、非常に興味深いです。

国家のデータとサービスを世界中のサーバに分散させることで、政府の存続を担保し、エストニアが領土を占領されたとしても、われわれの国家自体を占領することはできなくなります。つまり、国家が領土や物質という概念から解き放たれるのです。

――領土のない国家とは、国民国家の概念を超えていますね。

今、新しい国を作るとすれば、必要なのは領土ではなく、「人」です。今では選挙も、電子上でできるのですから、もはや“領土”という概念は、国家にとって重要ではなくなります。

そして、それが、われわれが目指す国家安全保障の究極のゴールです。

引用:ダイヤモンドオンライン「小国エストニアが電子政府で世界最先端を突き進むワケ」

同じインタビューで、彼は「投票も世界のどこからでも可能となることで、海外の知見を手に入れた人が投票できる。理想的な国政の在り方ではないか」とも述べています。

新しく独立を果たし、国づくりの過程にある国として、外の変化に対応し、外の知見を取り入れてどんどん進化していこうというエストニアの姿勢が感じられます。

領土に天然資源や農場等がたくさんあり、それら一次産品を主要な輸出品としている国ではないからこう言えるというのはあるのかもしれませんが、大国ロシアに隣接する小国として絶えず侵略の脅威にさらされてきた国、そして今「ICT・テクノロジー」という無形の技術とその技術者を国の強みにしていこうとしている国であるエストニアの今を象徴するようなインタビューでした。

 

なお、若手が活躍し、一見先進的なエストニアの政治界ですが、女性の閣僚比率は非常に低く8.3%(日本の11.8%より低い)にすぎません。

日本が101位にランクインして話題になった男女平等ランキングでは、エストニアは21位と比較的高いので、女性の社会進出は進んでいるはずですが不思議です。現在の比率がたまたまそうなのか・・・、どうなんでしょうね。

 

ちなみに若手首相ターヴィ・ロイヴァスのプライベートですが、パートナー(たぶん事実婚?)はエストニアの歌手ルイサ・ヴァルクという女性。娘が一人いるそうです。美女ですね!

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