在外選挙人名簿登録が完了して在外選挙人証をもらいました

少し前の話になってしまうのですが、昨年末に在外選挙人証がやっと公布されることになり、日本大使館に取りに行ってきました!

エストニアへの渡航が2015年5月、在外選挙人証を受け取ったのが同年12月です。このなかなか長い道のりだった海外からの投票が可能になるまでを振り返ってみました。

海外在住日本人にとって長いこと保障されなかった在外選挙権

エストニアはオンライン選挙が世界で初めて導入された国なので、エストニア国民にとっては、エストニア国内にいても海外にいても選挙のプロセスは変わりません。

でも、日本を含めた各国では選挙は直接投票所に行って行うので、国外にいる日本人は当然「投票所へ行けない」=「普通に選挙で投票するくことはできない」です。

そんな海外在住日本人が各国の在外公館で投票できるようにするのが在外選挙制度です。

実は日本人が海外から投票できるようになったのは意外と最近で、1998年のことなんですね。ニューヨーク、シドニー、バンコク、ロサンゼルス等、日本人滞在者の多い都市から日本人の活動家が地道な働きかけをしてやっと実現した権利だそうです。

なかなか海外在住者の選挙権保障のための制度制定に対する動きを見せなかった日本。活動家の方々が、日弁連への人権救済申し立て、議員への陳述、最終的には違憲訴訟まで行って10数年かけてやっと法案を通したそうです。

そこまでやっても最初は比例代表のみにしか認められなかった在外投票。その後、最高裁への違憲訴訟を経て、やっとすべての国政選挙で在外投票が可能となりました。

特に利害関係の対立もなさそうなこの制度の成立が、なぜ違憲訴訟までしないと成立しなかったのかよくわかりませんが、ここまでの時間をかけて努力を重ねた方々は本当にすごいと思いました。

ただ、こんな努力の結晶である在外投票の権利も、手続きがかなり煩雑なこともあり、投票率は非常に低いです。だいたい20~25%くらい・・・。低い低いと言われている日本の若者層の投票率(だいたい30%)より低いです。

初期のころは、渡航してから申請可能になるまで3か月待たなければならず、在外公館に足を運んで申請、発行まで2か月、また在外公館に行って受け取る必要があり、その上投票の際にはまた在外公館まで行かなきゃいけないと長い長い道のりだったそうです。これでは、在外公館の所在地まで距離がある人なんて、そうとう政治に関心がないと登録しようと思わないでしょうね。

インターネット選挙ができるようになると一番簡単なんですが、日本ではその予定はまだありません。しかし2004年から郵送での投票が可能に、2007年から在留届提出後3カ月待たなくても在外選挙人登録申請ができるようになったりと、徐々に大変さは軽減しつつあります。

在外選挙人登録:海外に渡航する前に行ったこと

こんな感じで、なかなかめんどうな在外選挙人登録ですが、その手続きは渡航前から始まっています。

まずは日本で住民票を抜く=海外転出届を提出しなければいけないんですね。つまり渡航前に住民登録をしている自治体の役所に行って海外転出届を出す必要があります。

なお、海外転出届を出すと日本の国民健康保険がストップしてしまいます。

「エストニア冬寒すぎるかもしれないから、今後もしかしたら日本とエストニアを行ったり来たりするかもしれない・・・日本滞在時の保険どうしよう」と渡航時点は思ってました。でも、エストニアでプライベート保険に加入した場合、日本も含めて全世界をカバーするプランもありますし、結局エストニアの居心地が良くて、こっちに基本住むことになりそうなので、この懸念については解決しましたね。

日本の年金については住民票を抜いても任意で支払うことができます。私たちが高齢者になる頃の日本がどうなってるのかわかりませんが、障害年金など高齢になる前の保障もありますし、日本で年金を払い続けたい場合は継続してもいいのかもしれません。

在外選挙人登録:海外に渡航後に行ったこと

現地到着後にすることは、在留届の提出(日本大使館で直接、あるいはオンライン)+ 在外選挙人登録書の提出(日本大使館で直接)です。

もともとは海外滞在が3か月以上にならないと提出できなかった在外選挙人登録証でしたが、現在は渡航直後に在留届を出す際に一緒に前もって提出できます。私は在留届の提出をオンラインでしたので、3か月待ってから在外選挙人登録のためだけに大使館に行きました。

申請を提出してから登録までは2か月ほどかかります。

ちょっとびっくりするくらい長いですが、日本の外務省・市区町村選管との確認作業にかなり時間がかかるみたいなんですよね。選挙直前に登録しようとしても投票できないので要注意です。

これは3カ月経つ前に前もって申請していても、3カ月の居住確認が取れてから登録プロセスが始まるようなので、結局同じくらいの期間がかかってしまうようです(おそらく)。

前もって申請するメリットは、在留届と一緒に出せば大使館に何度も行かなくていいことなんですかね。受け取りの際には郵送オプションがありますし。

なお苗字が変わった場合や、住所を変更した際は届出(郵送でも可)が必要です。私も最近引っ越したので住所変更を届け出なければいけません。在留届の登録内容だけならオンラインで変更可能なのですが、それがそのまま反映はされないようです・・・。

申請時や受け取り時に持参するもの等の詳細は、外務省のホームページ(こちら)をご確認ください。


自分の1票で何がどう変わるのかは正直よくわかりませんが、女性であり海外在住者であるという、歴史的にみたら投票の権利がもらえるまで非常に長くかかったグループにいる身としては、せっかくの権利を大事にしたいという気持ちがあります。

投票率が低い層は政策上優先順位も低くされそうですし・・・。女性とか若年層とか、どうせ投票しないだろうしどうでもいいやとは政治家に思われたくないですね~。(※実際は年齢が若くなるほど男女の投票率は逆転し、女性の投票率が上がります)

夫もフランスの在外公館に在外選挙人登録をしましたが、今年の春にはフランスは大統領選がひかえており、次の大統領によってはフランスもEU離脱をしかねない状況の中、残留派の彼はエストニアから投票予定です。

私も夫もそんなに出身国への帰属意識や思い入れがないタイプではあるのですが、世界のどこにいても母国の政策には様々な面で影響を受け続けるので、可能な範囲で政治参加を目指していきたいです。

以上、在外選挙人登録についてでした!「権利の上に眠る者は、法これを保護せず。」といいますし、上の世代の人が違憲訴訟までして勝ち取った権利を大事にしていきたいなと思いました。

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